2006年えちご・くびき野100kmマラソン大会


2006/10/14 天気:晴れ    新潟県    

記録: 7時間51分16秒   3位 (100kmマラソン最高位)

 米どころ、新潟県魚沼地方を走るこの大会。隔年開催のため、前回の2年前に台風の中始めて参加した。荒れた天候のなか、アップダウンの厳しいコースを走ったが、魚沼産コシヒカリ新米のおにぎりがとてもおいしかった印象が強く残っていた。そして、絶対また走りに来ようとも思っていた。そして今回、スパルタスロンの2週間後ではあるけれども、あのおいしいおにぎりを食べに、そしていい景色、地元の方々のとても温かい声援を楽しみに参加することにした。どうせまともに走ることは出来ないだろうから、目的はとにかくお米を、おにぎりをたくさん食べること。
 スパルタスロンが終わって、予想以上に体の回復が早かったので、そこそこ体を作ってこの大会に臨むことができた。でも、短い距離ならそれなりには走れるようになったが、まだ脚は少し重さが残っているので、ある程度の距離になるときっと疲労の影響が出てくるはず。ということで、今回はある程度の速さ(1km5分程度)で走り始めて、きついと思ったらはやめにペースを落とすという作戦で行くことにした。

 土曜日開催のため、前日受付には間に合わず当日受付。あわただしく準備をして朝5時半のスタートを待つ。自己申告タイム順なので、スタート位置は最前列を確保。空が青みがかってくる頃にスタート。

 

 最前列のスタート位置を取ったはいいけど、勢いよくスタートする周りのランナー達についていけない。今日はついていく気はないので、頑張ってください。適当に走れるペース、位置取りで落ち着いて走り始める。
 すぐに辺りが開けた田んぼの中を走るようになる。徐々に空が明るくなってくる。今日はいい天気になりそうだ。暑くなるのかな?天気がいいと景色は楽しみだけど、あんまり暑くなるのはやめて欲しいな。

 

 10kmの入りは47分15秒。ちょっと速いかな?これで持つのかな?この大会のコースは、30kmから80kmまでに5つの峠越えがある激しいアップダウンが特徴。ということで、上りが始まる30kmまでをこのくらいのペースで行ってみよう。
 朝日が眩しい。スパルタスロンで見た朝焼けの美しさには少し及ばないが、それでもきれいな朝日だ。気持ちいい朝だ。

 20km通過。この10kmは46分26秒であまり変わらず。うんうん。でも、ちょっと脚が重いかな?なんかいつもと違う変な感覚。脚の芯が疲労しているような。さぁ、どこまでいけるかな?
 この大会の給水所は、「エイドステーション」と「レストエイド」とがあるようだ。レストエイドには食べ物などがいろいろ置いてある。そして、早くも新米のおにぎりがあるのを見つけたので食べ始める。やっぱりおいしい。
 細かなアップダウンを繰り返し、いよいよ30kmを通過。この10kmは44分ちょうどとややペースアップ。でもここまでだ。ここまでこのペースで来れただけで満足。

 

 いよいよ激しい上りが始まる。とてもじゃないけど走る気にならない。それでも周りのランナーはゆっくり走って上っているので、一応僕もゆっくりゆっくり走って上る。坂の途中にあるエイドでは、おにぎりのほかにもこの土地の名物であるというおぼろ汁を勧められたので、遠慮なくいただく。崩れ気味の豆腐がたくさん入った味噌汁みたいだった。

 

 何とか坂の頂上まで上りきると、「よくここまで上って来たな」とおもえるようないい景色が待っていた。この辺はアップダウンが多いので、田んぼは段々の棚田が多く見られる。もうお米は刈り取られた後で、僕の胃袋に入っているのだろう。激しい上りの後は、激しい下り。あまり脚に衝撃を与えないように抑えて下っているつもり。でもお腹にも衝撃が大きく、たくさん食べた後にお腹が揺すられるのでお腹が痛くなる。しばらく何度もピットインすることになる。

 

 40kmを前にして、早くも2つめの峠越えが始まる。これまた急勾配。「きついなぁ」とおもいながらゆっくりゆっくり、一応走って上っているが、周りのランナーは僕よりもっと苦しんでいるようだ。「僕だけじゃないんだ」ちょっと安心した。

 

 40km通過。この10kmは52分04秒。あの苦しい上り区間にしては予想以上にいいペースだ。そしてまた一気に下っていく。45km付近からはしばらくやや平坦。これまでのことを考えるとだけど。ようやく少し落ち着いて走れそうだ。あの坂道では走っている感覚はなかった。山登り、下りをしているみたいだった。
 またおにぎり、おにぎり。

 

 50kmを通過。下りと平坦だったこともあり、45分01秒にペースアップ。結局中間点を4時間以内に通過した。よくここまで来れたなぁ。まだいけるかな?どこまでいけるかもう少し、もう少し。
 そして、また上りが始まる。3つめの峠越え。少し歩きも入っているけど、何とか上りきる。さっきまでのよりは少しは軽めかな?

 

 川沿いを行って、すぐ横の道を戻ってくる区間。全部で4kmくらいあると思うが、前には誰にもすれ違わない。前のランナーはずっと前に行ってしまっているようだ。ちなみに今は7番目を走っているらしい。この大会は10位まで表彰されるようなので、別にこのままでもいい。別に順位を狙っているわけでも、タイムを狙っているわけでもない。おにぎりを食べに来ただけだから。でも、走っても走っても前にランナーが見えないと少し気がなえる。
 60km前からまた上りが始まる。いきなり急勾配を上る。そこにいたボランティアのおじいさん「この先1.5kmから上りだよ」「あれ?これは上りじゃないの?」「これは序の口」。確かのその急勾配はすぐ終わり、その先からは長い急勾配の上りが始まった。これまでで一番きつい。とても走りきれない。あっという間に高いところまで上ってきた。マラソンじゃなくて山登りだったら気持ちいいのに。
 60kmを通過。この10kmは54分29秒。この上りにてこずった。

 

 歩きと走りを織り交ぜながら、何とか頂上へ。景色はいい。でも、また下っていくのか。上りもきついけど、下りもきつい。下っている間は重力に任せて走っていけるが、平坦に戻ったところでまた走り出せるかいつも不安に思う。

 

 4つめの峠も下り終え、残す峠はあと一つ。始めから食べ過ぎていたのでしばらくおにぎりはお休みしていたけど、勧められると断れない。いいペースで走っているので前との差は詰まっていると思うけど、この20kmくらい全くランナーに出会わないし、エイドの人たちも暇だったのかもしれない。

 

 70km通過。この10kmも54分台。激しい上りを歩いたけど下りもあったのでそこそこ。そして、最後の峠越えが始まる。エイドの中学生に「あと30kmです」「最後の峠越えです」。親切で言ってくれているのは分かるので非常にありがたいけど、そういわれると冷静に考えてしまい大変な気がしてくる。
 この大会では、地元の人たちの声援がとても多くてうれしい。そこらじゅうにおばあちゃん、おじいちゃん達がでてきて応援してくれるし、家や畑など思わぬところからも突然声や拍手が聞こえてくる。ほとんどに手を振って挨拶して応える。うれしいので気持ちはよくなって乗ってくるが、疲れてくると返事をする気力が出なくなってしまうかもしれない。そうなると申し訳ない。

 

 これまでのことを考えると、最後の峠はそれほどでもなかった。またまた下って下って、山あいではあるけど平坦になった。これで大きな坂は終わりかな?そして、やっと前にランナーが見えてきた。走ってはいたけど、予想通りへばっているみたいで、明らかに僕の方がいいペース。少し行くとまた人が見えた。5番手に浮上。山あいから開けた田園地帯へ、そして少しずつ家も多くなってきた。ゴールが近づいてきた気がする。

 

 大きな坂は終わっても残りはあと25kmもある。このペースが最後まで続くか自信はない。でももう下りはないので、お腹にものが入っていてもそうお腹が痛くなることはないだろう。ということで、大きなレストエイドではおにぎりだけでなくそばもいただく。せっかく勧められたので。ここらで補給しておけば、もう最後まで食べなくても持つだろう。

 

 80km通過。この10kmは平坦でもあったので、45分19秒にペースアップ。ここまで来てもまだ走れてるんだ。最初の心配は何だったんだろう?ここまできたらもう抑えても仕方ない。行けるところまで行くぞ。このまま1km5分のペースを維持できれば8時間切り、7時間台の記録が狙える。こうなったら目指すは7時間台だ。
 90kmが近くなってくると市街地っぽく、そして海が近づいてきた雰囲気が出てきた。4番手に浮上。
 90kmを通過。この10kmも45分台でカバー。大きな国道を渡るときに信号待ちさせられたりしたのに、いいペースだ。あと10km。そして今回の楽しみの一つである日本海の大パノラマがこのすぐ先に待っている。前回は台風だったので海はほとんど見えず残念だった覚えがある。今年はとてもいい天気。予想以上の大きな青い日本海が広がっていた。エーゲ海の青とは違う青。何で同じ海でもこうも色が違うんだろう?

 
 

 あと10kmを切って、さすがにきつくなってきた。残りは少しなので、あとは気合だ。細かなアップダウンはあるので、上りは歩いてしまうことはあるけどそれ以外は走る。あと5kmくらいになってもう一人パスして3番手に浮上した。いろんな大会で上位常連の人だった。まだ余力があるようにはったりをかまして一気に抜かす。角を曲がって見えなくなったら手を抜く。もうあと少しだ。
 ラスト数kmは辺りの開けた田園地帯へ。ずっと後ろを見ても追いかけてこない。表彰台だ。ほっとして気がぬけそうになるが、気を抜くと走れなくなりそうなのでもう少し頑張る。あと2km、あと1kmが長い。そして、ようやくゴール地点が確認できた。リージョンプラザはにぎわっていて、放送で紹介される中ゴールを目指す。「前回は20位でしたが、・・・。」 ゴールテープに向かってデジカメを構えて走っていくいつものパフォーマンス。会場が沸く。無事最後まで走り通せ、到着。

 

 ゴール!記録は7時間51分16秒で、なんと3位入賞。あんなに心配して走り出したのに、結局最後までペースを落とさずに走りきれた。すばらしい。さぁ、終わったら食べるぞ食べるぞ。

 

 終わると、ボランティアの中学生たちがいろいろお世話をしてくれた。いい大会だ。座っているだけで、飲み物や食べ物や、荷物まで持ってきてくれるし話し相手にもなってくれる。豚汁、うどん、おにぎり、頚城の押し寿司、果物など食べ放題。食べる気満々でいろいろ持ってきてもらったのはいいけど、さすがに少しきつい。ゴールしたランナー達と話をしながら少しずつ食べる。豚汁、うどん、おにぎりは何とか完食。お風呂もあるというので連れて行ってもらう。
 しばらくすると表彰式。ウルトラでの3位は初めてなのでうれしい。今日は目録だけもらったのだが、驚いたことに3位でも副賞は新米30kgと日本酒とのこと。送ってくれるとのことだが、お酒は一人では飲まないし寮では料理はできないので、実家に送ってもらうことにした。さすが米どころ。太っ腹!

 今回はいい天気の中、いい景色とおいしいお米の中走れ、おまけに結果もよくていい思い出が残った、素晴らしい大会だった。次回はまた2年後になるが、またぜひ走りにきたいと思った。


 
記録・10kmごとのラップタイム

地点 通過タイム ラップタイム
0km
10km 47分15秒 47分15秒
20km 1時間33分41秒 46分26秒
30km 2時間17分41秒 44分00秒
40km 3時間09分45秒 52分04秒
(42.195km) 3時間19分00秒
50km 3時間54分46秒 45分01秒
60km 4時間49分15秒 54分29秒
70km 5時間33分26秒 44分11秒
80km 6時間18分45秒 45分19秒
90km 7時間04分28秒 45分43秒
100km 7時間51分16秒 46分48秒
100km 7時間51分16秒 3位(100km最高位)