2005しまなみ海道100kmウルトラ遠足(とおあし)

  2005/6/4  天候 : 晴れ

  広島県福山城〜尾道〜(しまなみ海道)〜愛媛県今治城

  大会ホームページ : http://www.ops.dti.ne.jp/~unyanyan/kaiho/

 去年に続いて2回目の参加となるこの大会。去年はものすごくいい天気に恵まれ(いい天気すぎて暑く走るのは大変だったが)、あまりの景色の素晴らしさに絶対また来年も走りに来ようと思った。それから1年、去年ほどのいい天気になることはないだろうとは思うが、素晴らしい景色や島の人々の温かさにまた触れたいと思い、大会を迎えることになった。このホームページのマラソン完走記を作り始めたのも、去年のこの大会が最初だった。
 大会のコースは右の地図にあるとおりだが、ここでもう一度「しまなみ海道」というものを紹介しよう。

「しまなみ海道」って?

 しまなみ海道は本州と四国を結ぶルートの一つである。しまなみ海道は、広島県尾道から愛媛県今治までを、瀬戸内海上に浮かぶ6つの島々を橋でつないで1つのルートとしている。本州側から向島、因島、生口島、大三島、伯方島、大島である。果物や伯方の塩などは有名である。景色は綺麗で、微妙に南国気分が味わえるような雰囲気がある。
 現在本州と四国を結ぶ道路には、東側から次の3つがある。

・淡路島ルート (兵庫県明石〜徳島県鳴門、自動車専用
・瀬戸大橋ルート (岡山県児島〜香川県坂出、自動車・鉄道
・しまなみ海道ルート (広島県尾道〜愛媛県今治、自動車・歩行者・自転車

このように、人が走って本州から四国へ行こうと思うとしまなみ海道を行くしかない。それぞれの橋を渡るには、一応数十円〜数百円がかかることにはなっている。また尾道と今治にはレンタサイクルがあり、向こう側で乗り捨てすることも可能である。サイクリングコースがしっかりしていて片道70kmほどなので、のんびり1,2日かけて走ると気持ちがいいだろうと思う。今回はそのサイクリングコースが主なコースである。

「遠足(とおあし)」って?

 遠足(えんそく)ではない。とおあし。マラソンという言葉が使われていなかった昔の言い方で、足で遠くに行くから「とおあし」だと思う。この大会は、マラソンのように競技性の高いものではない。でもマラニックのように勝手にのんびり走りましょう的でもない。それなりに頑張って楽しくちゃんとゴールを目指しましょう的な大会である。特に表彰はない。だからそれほどレベルが高いわけではなく、去年は800人以上参加している中8番目にゴールした。100km走の練習にはもってこいだ。

そしてスタート!

 スタート時間は朝5時。前日現地入りしたのは夜10時で、朝3時起床、なかなか寝付けなかったので睡眠時間は約3時間。やや不安が残るが体の調子はなかなか。ツアーの人の朝ごはんが余っていて、欲しい人はもらえるとのことだったのでもらいに行ったら予想以上の量。食べれるうちにエネルギーを蓄えておこうと思い頑張って食べた。そしてスタート地点の福山城へ。

  

 参加申込者は約1000人。その人数が一斉にスタートするが、初めから飛ばす人はほとんどいなくて、僕が一番前になってしまった。先導は自転車の2人。前に行かれると自然に追いかけたくなってしまう。しかしいきなり飛ばしてしまうと絶対ばててしまう。何とか気にしないように走るが、やはりトップを走行。入りの10kmは46分30秒。前半は10km50分ペースで行くつもりだったので、ちょっと速め。ペースを落とそうと思うが、同じペースで走っていた人が話し好きのようでペースを変えられない。さすが営業さん。先に話しかけたのはこっちなので仕方がないが。ついつい予定より速めのペースで走り続けてしまう。相変わらず先頭。先導の自転車の人とも話をしていたが、走っているところを初めて写真にとってもらった。

  

 20km通過。この10kmも46分半。そしてここ尾道から橋を渡って、すぐ隣の向島へ。しかし橋ははるか頭上にかかっている。あそこまで行くのも大変だ。ようやくしまなみ海道が始まった。橋の上からの景色もいい。しかし海を挟んで島があるというよりは、広い川を渡っているような感じもする。

  

 この橋を渡るには、原付50円、自転車10円かかることになっているが、箱がおいてあるだけだった。走行者は無料。向島ははじめは生活感のある町で、本州の延長という感じだったが、次の島が近づいてくると次のきれいな橋が見えてきたり、海沿いを走ったりしているとやはりそれなりの雰囲気がある。30km通過もやはり同じペース。ペースを落とさなくてはと頭では分かっているのだが、体が反応しない。軽快に走ってしまう。どこまで持つのか。

  

 そして次の島、因島へ向けてまた頭上にかかっている橋まで上って橋を渡る。海は緑色がかかっており非常にきれい。橋もきれいでかっこいい。この橋は原付・自転車・歩行者と自動車道路が完全に分離しており、2層式になっている。走行者は道路の下。長さも結構あり、走ると橋が揺れて変な感じがする。

  

 因島といえばみかん!(いや、いよかんか?とにかく柑橘系のオレンジ色のやつ)実を直接絞って飲ませてくれる。去年は2杯飲んだらもうだめと言われたが、今年は何杯でも飲んでいいといわれた。コップいっぱいのオレンジジュースを作るのに、実を1個半使っている。あまり飲みすぎるのもなんなので3杯飲んで終わりにした。(ゴール後にそこにいたおじさんに会ったときにいっぱい飲んで、といわれてしまった。ゴール後にもまたもらった)とってもおいしい。ここへの到着は4番目なので他のランナーも少なく、実もたくさん残っていて非常に待遇がいい。

  

 島の海沿いは白い砂浜、きれいな海の南国ムードが漂う感じになってきたが、中央部は農業地域。そして40kmを通過。3時間そこそこ。これは速すぎだろう。フルの通過は3時間10分くらいか。ちょっと足が重たく感じられるようになってきた。そして次の橋へ。次は生口島。またまたきれいな橋だが、それを渡るために自転車道をくねくねと登っていく。やはり脚が重い。下り坂や平坦な道ではそれほど気にならなかったが、上り坂になるとはっきり分かる。これはやばい、まだ半分以上ある。まぁそれはさておき、スタート時は雲がかかっていた天気もよくなってきて景色は最高。暑くもなってきそうだ。

  

 島が進むにつれて海はきれいになっていく。コースも海沿いが多くなってきたので、横に海を見ながら気持ちよく走る。でも足はあまり気持ちよくないようだ。50kmを通過。1kmあたり1分くらいがくっとペースが落ちた。なんか立ち姿勢が変だぞ。

  

 その次のエイド、55km付近は海や砂浜ののきれいな海水浴場。でも誰もいないぞ。設備もぼろいぞ。いつでもすいてそうだ。
 にぎやかなエイドではたいてい温かく迎えてくれる。なんか人気者になった気分がする。今回は特に、東京から来たというと高校生とかは「すげー」とか言ってくれる。別に来るだけならすごくもないのだが。特に他のランナーに比べてかなり若いからというのもあるかもしれない。元気なエイドのスタッフにつられてついつい話し込んでしまう。疲れてきたのもあって、徐々にエイドへの滞在時間が長くなっていく。

  

 次は大三島へ。例によってくねくね自転車道を登り、きれいだが長い橋を渡っていく。船もいっぱいいる。



 60kmを過ぎ、本格的にきつくなってきた。まず太もも前後、ふくらはぎはもちろんだが、手足が軽くしびれる。血液が十分に循環していないようだ。座って力を抜くと、血が流れていくのが分かる。すーっと。だから筋肉中にたまった疲労物質が流れていかないのだとは分かったが、積極的にどうすればいいかは分からない。休んでいればいいのだろうが、時間は流れていくのでずっと休むわけには行かない。そしてお腹もやられている。暑くなってきたのもあって、水を飲みすぎたのか胃液が薄まったようでおなかがたぽたぽ、水も食料も吸収されない。もはや内臓として機能していない。50km過ぎから最後までほとんど何も食べられなかった。何も食べないとエネルギーが出るわけはない。さくら道のときにお世話になったパンシロンを持っていけばよかった。光化学スモッグっぽい気もして気持ちも悪い。

  

 次は伯方島。伯方の塩が有名。当然塩をなめる。汗で塩分が大量に放出されているので塩を取ることは必要なのだ。しかもそのくらいしか食べられない。もう梅干くらいしか食べてなかった。暑いので体を冷やしたいが、水を飲んでもおなかがたぽたぽになるだけなので頭から水をかけて水浴びをする。気持ちいい。



 そして最後の島、大島へ。この島にはちょっとしたアップダウンがある。でももうどうでもいい。歩いてでもゴールにたどり着いてやる。
 ちなみに料金所はこんな感じ。各橋自転車は50円が多いが、払っている人を見たことはほとんどない。

  

 もうかなり歩きが入っているが、ずっと歩いていると退屈なのでたまに走る。歩きが多くなるとだんだん回復してくる気がした。だんだん走る距離が増えてくる。そしていつものような走っては歩く、走っては歩く、そしてエイドでは長いこと休む、というインターバル走法になってきた。あの電柱・看板・標識までは走ろう。あそこからは走ろう。あの日陰まで走ろう。そうやって何とか気持ちをつなぐ。この走り方は直さないと長い距離は走れないだろうなぁとわかってはいるが、そういう体になってしまっている。これまでは各エイドで一人くらいずつに抜かれていたが、ようやく抜かれなくなってきた。今回もまた「じゃまたあとで」と他のランナーに先にエイドを出発されてしまう。そして途中で抜かす。またエイドで抜かれる。
 今回は去年とコースがちょっと変わって、きれいなバラ園をエイドで通ることになっていた。バラの似合わない男がきれいな花をバックに記念撮影。

  

 そして85km通過。だんだん元気になってきた気がして、前のランナーも徐々に見えるようになってきて、ついに見えてきたのは来島海峡大橋。大きな3連つり橋でとってもかっこいい。去年はこれに最も感動した。全長4kmくらい。この90kmという距離でこの長さ、しかも上り下りのあるこの橋を渡るのはかなり辛いのだがもう最高。海はこれまでで最もきれいで景色もいい。どうせあと10kmくらいなので、このまま最後まで持ってくれと思い、橋の手前のエイドで一息入れてから頑張る。

      

 橋の真ん中辺りで90km地点を通過し、あと10km。そしてついに四国の今治へ。橋を渡っているときは集中していて頑張れたが、四国に上陸したらどっとまた疲労が来て、ついにほとんど走れなくなってしまった。特に首や肩から背筋にかけてに力が入らなくなり、まっすぐ姿勢を保つのが辛い。さらにペースを落としてあと数km。

  

 暑い。とにかく暑い。幸いアーケード部は日陰だが、あとは日なたをできるだけ走って日陰は歩く。いつも思うのだが最後の1kmって長い気がするぞ。
 そしてついに見えてきた、今治城。素晴らしく立派な城に見えるのはようやく走り終えることができるという気持ちが強いからなのか。お堀に中の道を進み、お城の下のゴールまであと少しだが、ここにも上り坂が。もう走れない。そして最後だけは何とか走ってみる。

  

 そしてようやく、ようやくゴールイン。記録は9時間32分35秒で9番目のゴール。去年より6分速いが順位は1番後ろになってしまった。でも順位はどうでもいい。9時間が目標だったが、それもまあいい。70kmくらいでは、残りを全部歩いての12時間コースを本気で覚悟していたので、10時間を切れただけでも良かった。ほっとした。

  

 後半の50kmくらいはほとんど何も食べられなかった。おなかはやられて働かないし、気持ち悪いしで。ゴール後にも食べ物があったが全然食べられない。みかんジュースやコーラを飲んだだけ。そして座り込んだらもう動く気がしない。口は元気で他のランナーとの話は弾むのだが、体は座り込んだまま動けない。そのまま倒れてしまいたいくらいだ。1時間以上して、ようやく何とか動けるくらいには回復してきたので今治城を後にして健康センター(スーパー銭湯?)への送迎バスに乗り込む。その後も観光が待っているので長居するわけにはいかない。ようやく夜には食欲はそこそこ回復した。

 次回のサロマ湖100kmの練習と観光と位置づけていたこの大会。走りは完全に失敗だった。前半飛ばしすぎて失敗した去年以上に前半飛ばしすぎ、去年と同じようにつぶれた。全然進歩がない。まぁ後半の粘りには救われたが、自分の力を過信していたのか、しっかりペースを守ることは大事だと痛感した。この反省を生かして次回は頑張る。理想は後半のほうが速いペース配分。
 走る旅行という意味では、今年も景色等を十分に楽しむことができた。一つ心残りは、食べ物がほとんど食べられなかったことだ。残念。

 完走記を読んでいただいてありがとうございます。ぜひぜひ感想やご意見を掲示板またはメールでお寄せください。これからも完走記を書き続けるモチベーションにつながります。


10kmごとのラップタイム (+去年との比較)

地点 通過タイム 10kmのラップ 去年の通過タイム 去年のラップ
10km 46分34秒 46分34秒 46分49秒 46分49秒
20km 1時間32分40秒 46分22秒 1時間35分53秒 49分06秒
30km 2時間18分29秒 45分33秒 2時間25分30秒 47分37秒
40km 3時間04分17秒 45分48秒 3時間11分12秒 45分41秒
50km 4時間03分24秒 59分07秒 4時間09分32秒 58分20秒
60km 4時間56分45秒 53分21秒 5時間01分35秒 52分03秒
70km 6時間06分22秒 69分35秒 6時間01分21秒 59分45秒
80km 7時間16分39秒 70分17秒 7時間14分45秒 73分24秒
90km 8時間22分35秒 65分56秒 (71分45秒)
100km 9時間32分35秒 70分00秒 9時間38分16秒 71分45秒