2009/6/28 天気:曇り 北海道
記録: 7時間20分49秒 総合3位 登録男子の部3位
国内最大の100kmウルトラマラソン大会であるこの大会。いつの間にか、今回で5回目の参加になった。例年は世界選手権の選考大会になっているが、今年は前週に世界大会が行われたため、特に次につながることがない。元々それほど意識したことはないけど、それにしても気楽に臨める。また、今年は世界大会に行ったメンバーが参加しないため、順位は狙えるかもしれない。でも、元々あまり順位などに興味はないので、少し寂しい気持ちのほうが大きかった。
今年は参加する大会の数を絞り、狙った大会にしっかり照準を合わせて調整することにした。休養と練習のメリハリをつけようと思ったからだ。このレベルでやっていると、そうしてやっていかないと体が持たないことを実感してきた。なので、今年はさくら道から2ヶ月明けの大会。参加する大会の数が減ったため、一つ一つの大会が楽しみに感じられるようになった。少しスピードを上げられるように調整して望んだ。100km走るのにスピード練習?と思うかもしれないが、僕にとっては100kmはスピードが必要なのです。
大会前日、飛行機とバスで大会会場入りし、今年も大会スポンサーのWGH Proのブースでお手伝いをしていた。そこでたくさんの知り合いと再会、お話を楽しんだりしながら、夕方過ぎに宿へ移動。今回は適量のご飯を食べて早めに寝た。夜8時。
大会当日。前日はいい天気だったので、今日もいい天気になることを期待したけど、もやがかかったような状態で少し肌寒い。でも、そのうちこれが晴れて暖かくなると思ったので、手袋やアームウォーマーはせずに、半袖とハーフタイツで臨むことにした。帽子とサングラスは、単純に持ってくるのを忘れた。会場到着からスタートまで1時間ほど。またまたいろんな人たちとお話しながらスタートを待った。
そして朝5時。いよいよスタート。今回はこれまでのサロマの中では一番調子がいいと感じていた。さくら道の疲労がこれまでよりはある程度取れた感じがする。でも、100kmの長丁場なので中盤までは無理せずしっかり抑えて行くのだ。
今回は彼女と同じコースを走るけど、お互いに目標があるので、もちろん始めから別々に走ると思っていた。でも、ちょっと飛ばしすぎじゃない?うれしいのは分かるけど・・・。逆に僕が置いていかれそうになり、何とか着いていく。そのうちに2km。エンジンのかかりの遅い僕の体がほぐれてきたみたい。始めの1kmは4分30秒くらい。もうちょっとペースを上げてもいいなと思ったので、ここで僕は前を追うことにした。
牧草地の中を走ると、霧で周りがほとんど見えない。長い一本道で目標が見えないので、「どこまで行くんだろう」と思いながらだ。スタート直後は「みんな速いな」と思いながらだったが、徐々に前のランナー達に追いつきながら進み、そのうちにあまり前にランナーが見えなくなってきた。15km付近の竜宮台折り返しに向かう途中で、今自分が10番目であることを知った。ペースは、10km42〜43分の設定通りに収まってきたが、ちょっと速いかもしれない。体感的にも、このままでは最後まで持つかどうか不安な感じがした。でも、このペースでリズムが乗り始めたので、行けるところまではこのまま行くことにした。疲労を感じ始めたら早めにペースを落とすことにして。
毎年、50km付近で追いつく人にも早くも追いついてしまい、「もう50km?」とか言われてしまった。
相変わらず霧は晴れない。トップ集団とすれ違った後、ほとんど他のランナーとすれ違うことなく竜宮台の折り返しに到着した。こんなことは初めてだった。本当に結構前の方にいるんだと実感した。
折り返した後は、4000人とも言われるたくさんのランナー達とすれ違う。毎年目が疲れるところだ。こっちから見つけられれば声をかけるが、突然声をかけられることもある。今年もたくさんの声をかけてもらってうれしかった。声を掛け合うことで気分が良くなってきて、走りの調子も良くなってくる気がする。
もちろん彼女ともすれ違った。まだ笑顔。それにしても、女子のトップじゃないか!ちょっと速過ぎないか心配になったが、気持ちよく走っているようなのでよかった。
20kmから35kmくらいまでは、平坦な牧草地の中を走っていく。まだ霧は晴れない。気温はやや低めで、細かな水滴が手や顔に付いているのが分かるくらいで、走るのにはちょうどいいくらいかもしれない。ペースは予定より少し速いみたいなので、これ以上は速くならないように気をつけながら進んでいく。10km41分〜42分くらいだろうか。
今日は、スタートからある程度体がキレる状態にしておきたかったので、お腹をパンパンにしない程度に朝ご飯を食べておいた。そのせいか、だんだんお腹がすいてきた。そろそろ好物のあんぱんが出てくる頃だろうと楽しみにしていた。そして35km手前でようやくあんぱんにありつけた。とりあえず両手にがばっとあんぱん。走りながら少しずつ食べた。
その後、しばらく細かなアップダウンのある国道を走る。これまでがほぼまっ平だったから、ちょっと気になりリズムが変わる。少しずつ疲労も感じてきた。そして側道に入ったところで42.195km地点だ。
毎年この42.195km地点では、モニュメントの前で記念写真を撮ってもらっていた。でも今年は、この寒さのせいかあまり人が見当たらない。残念ながら記念写真をお願いする人が見当たらず、あきらめて素通りした。
今年の42.195km通過は2時間56分。これはオランダの世界大会で自己ベストを出したときのペースよりも速い。これは絶対オーバーペースだ。でも仕方ないと思い、これ以上は調子に乗り過ぎないように気をつけようと思った。
その先、60kmくらいまではもう少し大きなアップダウンが続く。ここでリズムを崩さないようにすることが大事だと思っていたが、案の定、脚が疲れてきたようだ。上り坂では勢いがなくなってきた。仕方ないので、特に上り坂では歩幅を縮めてリズムだけは保てるように心がけて走った。すぐ脇に見えるはずのサロマ湖は、霧でほとんど見えない。
50kmを過ぎて、先頭集団にいたと思われるランナー達数人に追いつき始めた。毎年、この辺りでペースダウンする人たちが多いみたいだ。自分も楽ではないが、何とかペースを維持しようと頑張っていた。この辺りでは10km43分を越えるくらいになっていた。
60kmを過ぎると、しばらく平坦な道が続くようになる。でもそろそろ限界が近い。「ここでペースを落とせば楽になるだろう」「いやいや、もう少し頑張れるはずだ」そんな葛藤を繰り返しながら、何とか1kmずつ前へ進んでいる。とりあえず80kmのワッカ入り口までは頑張ってやろう。
誰が名づけたか「魔女の森」。いつもは木陰になって気持ちいいところだが、今年は湖から立ちこめる霧が所々で吹き込む。ここで何とかリズムを整えようとした。この先、賑やかな名物エイドやおしるこのあるエイドを越え、いよいよワッカ原生花園に向かう。
途中から、どうも内臓がやられてきたようで水も食べ物も摂りたくなくなっていた。でも何か食べていかないとエネルギー切れになってしまうと思ったので、ゼリー状の物だけは何とか流し込んでいた。でも気持ち悪い。このエイドで撮影用にバナナは手にとってみたが、これを食べるのでも精一杯。
そしてこの先の73km付近のホテルのエイドではおしるこがある。去年はまだ用意されてなくて食べられなかった。そこで「また来年」と言っておいた気がするが、今年はどうか?用意されていたら食べようと思っていたのだが・・・。「おしるこありますか?」「ちょっと待っててください」。仕方ない、今年もパスしよう・・・。「じゃ、また来年お願いします」
80km手前のワッカの入り口まで辛抱だ。根拠はないけど、あそこまで行けば何とかなる気がする。ペースは1km4分半を維持するのが精一杯になってきた。でもいつもの年よりはまだそこそこ走れている気がする。
いよいよワッカ原生花園への入り口に到着した。ここを真っ直ぐ行ってしまえばゴールまであと2kmなのだが、ここを左に行かなくてはいけない。その先のワッカ原生花園を10km行って10km帰ってくる。ここまで来ると、ようやくサロマに来たという気がしてくる。最後の試練だ。
今年もワッカにやってきたぞ!左にサロマ湖、右にオホーツク海。今年は天気がいまいちで、サロマンブルーを味わうことはできなかったけど、花が例年よりもたくさん咲いているようできれいだった。でもそんなに余裕ない。
あ、前にランナーが見えた。ところで、自分は今何番目くらいを走っているんだろう?この先の折り返しで分かるだろうから、ちゃんと数えてみよう。
まずトップのランナーが折り返してきた。7kmくらいの差がついているみたいだ。この先何人のランナーとすれ違うんだろう?89km手前の折り返しの前、88km付近で前のランナーに追いついた。そして折り返しを迎えたが、それまで誰ともすれ違わなかった。「あれ、2番目?あらら」。でも欲張ってはいけない。折り返してその後ろの4番目のランナーとの差を確認したが、2kmくらい離れているようだった。10分差くらいだろうか。でも向こうは元気だ。この差を守りきれば表彰台か・・・。
何とか90kmを通過したが、もう僕の脚は限界を迎えようとしていた。ふくらはぎが反応しない。ふくらはぎのストレッチや屈伸をしていると、後ろから元気になって走ってくるランナーが見える。この2番目は守りきれないか。でもその後ろには抜かれないぞ。確実に走り歩きを繰り返して、歩き続けてしまわないようにしよう。
それからは続々とランナー達とすれ違う。順調に走っているなら、そろそろ彼女も来るだろうから、いつ来るかいつ来るかと思っていた。そのときだけはちゃんと走っていようとも。そして、ついに向こうからやってくるのが見えた。まだ1番だ。「すごいぞ〜」。でも反応が鈍い。かなりバテているみたいだ。こっちもいっぱいいっぱいなのだが、お互い頑張るぞ。向こうは大丈夫だと思うけど、こっちもこの順位を守って、一緒に表彰台に上がってやるぞ!
このワッカの帰り道は、ずっと後ろが気になって気になって仕方がなかった。何度も後ろを振り返った。長い気がしたワッカがようやく終わり、ようやくあと2kmになった。でもまだ油断はできない。去年はこの先で抜かれたんだ。最後まで気が抜けず、早くゴールにたどり着きたかった。でも、国内自己ベストを出せるという確信はもてるようになってきた。
そして、ついにゴールにたどり着いた。国内ベスト、そして初のサロマでの表彰台だ!やったぞ。最後にかなりつぶれてしまったけど。
ゴール後、初めてのドーピング検査をすることになった。ところが・・・。ゴール後にきっと動きたくないだろうからと思い、ワッカを出たところでトイレをした直後だったので、出るものが出なかった。そのうちに、女子のトップがもうすぐ帰ってくるとの放送が。とりあえず挑戦したが、量が足りず・・・。90ml必要なところ、50mlしか出ない・・・。思ったよりたくさん必要だ。仕方がないので、後で再挑戦することにして係の人と一緒に外へ。見張られていないといけないのだ。そして彼女のゴールを待っているとき、検査員の方とお話していて、彼女と一緒にゴールしてもいいという許可をもらった。ただし、後ろから係の人が着いてくるということ。こんなことは初めてだということだった。
そして放送が入り、彼女がゴールに来たことが分かった。最後の直線で待ち構え、一緒にゴールに入った。ところが彼女はもうふらふら。
その後、二人でドーピング検査に行くことになった。新聞社の彼女へのインタビューを終え、体力が回復するのを待ってからドーピング検査。僕もようやく終えることができた。比重がギリギリでひやひやだったけど。結局2時間かかったことになる。その後はたくさん出たのに・・・。
そして表彰式。初めてのサロマでの表彰台はいい気持ちだった。待っているときのイスの位置は、男子3位と女子1位は隣。ちょこちょこ話をしたりしながらで楽しかった。
今回のサロマは最高の結果になったし、とても楽しかった。もちろん苦しい場面もあったけど、そんなものはすぐに忘れてしまった。次はスパルタスロン。もう一度体をリフレッシュし、しっかり作りかえて次の大きな目標に向かいたいと思う。
記録・10kmごとのラップタイム
地点 | 通過タイム | ラップタイム |
---|---|---|
0km | ||
5km | 21分43秒 | 21分43秒 |
10km | 42分43秒 | 21分00秒 |
15km | 1時間03分13秒 | 20分30秒 |
20km | 1時間23分43秒 | 20分30秒 |
25km | 1時間44分27秒 | 20分44秒 |
30km | 2時間04分53秒 | 20分26秒 |
35km | 2時間25分44秒 | 20分51秒 |
40km | 2時間46分50秒 | 21分06秒 |
(42.195km) | 2時間56分03秒 | |
45km | 3時間18分02秒 | 21分12秒 |
50km | 3時間29分14秒 | 21分12秒 |
55km | 3時間51分08秒 | 21分54秒 |
60km | 4時間12分28秒 | 21分20秒 |
65km | 4時間34分56秒 | 22分28秒 |
70km | 4時間57分00秒 | 22分04秒 |
75km | 5時間18分51秒 | 21分51秒 |
80km | 5時間41分31秒 | 22分40秒 |
85km | 6時間04分25秒 | 22分54秒 |
90km | 6時間28分21秒 | 23分56秒 |
95km | 6時間52分41秒 | 24分20秒 |
100km | 7時間20分49秒 | 28分08秒 |
7時間20分49秒 | 3位 |